Googleフォームには条件分岐というシステムがあり、うまく活用することで、一部の工程を自動化することができ、利便性が高いです。
Googleフォームを利用するシーンはさまざまですが、条件分岐を理解しておくことで利便性が上がるシーンが多いです。
本記事ではGoogleフォームにおける条件分岐の方法や活用アイデアを紹介します。
目次
Googleフォームの条件分岐とは?
Googleフォームを設定した経験がある方は多いですが、条件分岐まで設定している方はあまり多くありません。条件分岐を設定することで、今までの作業を自動化できる可能性があります。
ここからはGoogleフォームの条件分岐について解説します。
条件分岐とは
Googleフォームの条件分岐とは、回答者の選択肢に応じて次に表示される質問を変化させることができる機能です。条件分岐を活用することで、アンケートやフォームをより個別化し、状況に応じた質問を提示することが可能になります。
例えば、イベントの申し込みフォームにおいて「参加の有無」を尋ねる質問を挙げると、「参加する」と回答した場合には次に詳細な参加希望情報を入力できる質問が表示される一方で、「参加しない」と回答した場合にはそれ以上の関連質問をスキップするよう設定できます。
このように条件分岐を活用することで、フォーム全体の流れをスムーズに管理できる点が特徴です。
Googleフォームにおける条件分岐の活用例
Googleフォームの条件分岐は、特定の目的に応じた調査や情報収集に幅広く活用されています。
例えば、顧客満足度アンケートでは、利用した商品やサービスに関連する質問を適宜スキップすることで、回答者の負担を最小限にします。
また、教育分野では、学生が選択した科目に基づいて次の質問を変更することで、効率的に情報を収集することが可能です。
さらに、イベント登録フォームでは、参加希望者向けに詳細な入力項目を設けつつ、不参加の人にはお礼のメッセージを表示する設定を行うこともできます。このように条件分岐を適切に使うことで、フォームをよりユーザーに寄り添ったものにすることができます。
条件分岐がもたらす利便性
条件分岐を利用することで、Googleフォームは更なる利便性を提供します。まず第一に、無駄な質問を省くことで回答者の負担が軽減されます。回答者が自身に関連する質問のみに回答できるため、回答率の向上が期待できます。
また、適切に分岐を設定することで、収集したデータがより正確になり、分析の精度が上がります。
さらに、条件分岐を駆使すればフォームがコンパクトにまとまり、閲覧や利用の際に視覚的にも分かりやすい構成が実現できます。
効率化とともにフォーム目的の達成に大きく貢献します。Googleフォームの条件分岐を上手に活用することで簡潔で効果的なフォーム作成が可能です。
Googleフォームで条件分岐を設定する手順
Googleフォームで条件分岐を設定することで、一般的にGoogleフォームを設定するよりも利便性が高いフォームになります。
では、条件分岐を設定するには具体的にどのような設定ができるのでしょうか。
ここからはGoogleフォームで条件分岐を設定する手順を紹介します。
セクションの作成方法

Googleフォームで条件分岐を設定する際、まず最初に「セクション」を作成する必要があります。セクションとはフォーム内で回答を分けるための区切りのことです。
条件分岐によって回答者を特定の質問セクションに誘導するため、あらかじめ必要な数のセクションを設定しておきましょう。
セクションを作成するには、Googleフォームを開き、画面右側のメニューから「セクションを追加」のアイコンをクリックします。
繰り返すことで、回答の流れに応じた複数のセクションを簡単に作成可能です。また、各セクションには個別のタイトルや説明を追加することができるため、内容や流れがわかりやすくなります。
質問に条件分岐を設定する具体的な操作

セクションの作成が完了したら、次に質問に条件分岐を設定します。Googleフォームでは、特定の回答に応じて回答者を別のセクションに移動させることができます。
無駄な質問をスキップし、適切な内容に絞ったフォームを作成することができます。
具体的には、以下の手順で設定を行います
- 条件分岐を適用したい質問を選択します。
- 質問形式を「ラジオボタン」または「プルダウン形式」に設定します。
- 各選択肢の右側に表示される「セクションに進む」のオプションをクリックし、回答に応じて移動先のセクションを指定します。
この設定が適用され、回答者は選んだ選択肢に対応する次の質問ページへ進むことができます。
この操作を繰り返すことで、細かい条件を含むフォームの設計が可能です。
プルダウン形式やラジオボタン形式の活用
Googleフォームの条件分岐では、特に「ラジオボタン形式」と「プルダウン形式」の質問が有効です。これらの形式は単一回答を必須とするため、分岐設定との相性が非常に良いです。
また、質問数が少ない場合は「ラジオボタン形式」、質問数が多い場合は「プルダウン形式」を選ぶと回答画面が見やすくなります。
例えば、あるフォームにおいて「参加人数」を尋ねる質問がある場合、ラジオボタン形式を活用して「1人」「2人」「3人以上」といった具体的な選択肢を設定し、それぞれの回答に応じて次のセクションに誘導することが可能です。
プルダウン形式は、選択肢が多い場合にデザインをスッキリさせるだけでなく、回答者が意図しない選択肢を間違って選ぶリスクも減少します。
条件分岐の確認とプレビュー
条件分岐を設定したフォームが正しく動作するかを確認するためには、必ずプレビュー機能を活用してください。Googleフォームでは、画面右上にある目のアイコンをクリックすることで、作成したフォームを回答者目線で確認することが可能です。
プレビューでは、設定した条件分岐が適切に作動しているか、選択肢に応じて意図したセクションへ進むことができるかをテストします。不具合が見つかった場合は、設定を見直して修正してください。
また、複雑な条件分岐を利用する場合、実際に回答をシミュレーションすることで、よりスムーズなユーザー体験を保証するための改善点が見つかることがあります。
確認作業をしっかり行うことで、回答者にとって分かりやすく、ストレスのないフォームに仕上げることができます。
条件分岐設定時の注意点とトラブル解決方法
Googleフォームの条件分岐はうまく設定できるとフォームを利用する工程を自動化できます。条件分岐を設定することで、余分な作業をカットできます。
一方で条件分岐を設定するにあたって注意点があります。
ここからは条件分岐を設定する際の注意点を解説します。
条件分岐が正しく動作しない場合のチェックポイント
Googleフォームで条件分岐が意図した通りに動作しない場合、まずは以下のポイントを確認することが重要です。最初に確認すべきは、質問形式が条件分岐に対応しているかどうかです。
Googleフォームの条件分岐機能は、ラジオボタン(複数選択肢から1つ選択)やプルダウン形式の質問に対してのみ設定可能ですので、その他の形式を使用している場合は動作しません。
次に、各セクション間で「次へ移動」の設定が正しいかを確認しましょう。回答によるセクションの移動先が未設定のままだと、意図しない挙動が発生する場合があります。
また、複数の条件分岐を設定した場合、設定した順序が矛盾していないか確認し、必要に応じてテストで動作を確認してください。
最後に、フォーム全体のプレビュー画面で条件分岐が正しく表示されているかをテストするのも忘れず行いましょう。これにより、実際の利用者がどのようにフォームを進行するのかを確認できます。
設定可能な質問形式と制約
Googleフォームの条件分岐では、特定の質問形式にのみ対応しています。特に、ラジオボタンとプルダウン形式の質問が必須となることは覚えておきましょう。
他の形式、例えば記述式やチェックボックス形式では条件分岐は設定できません。そのため、条件分岐を利用する際は、入力タイプを事前に計画して作成することが重要です。
また、回答内容に基づいて次のセクションを分ける際には、選択肢が明確に分類されていることが必要です。曖昧な選択肢や重複する回答内容は、誤った分岐を招く原因となります。そのため、質問作成時にそれぞれの回答に対応する分岐先を図で整理し、構造を単純化することが推奨されます。
加えて、制約としてセクションの追加数にも注意が必要です。多数のセクションが存在するとフォームの大きさが増し、管理が複雑になるだけでなく、フォーム利用者にとっても煩雑さを招く可能性があるためです。
複雑な構造のフォームにおけるコツ
複雑なフォーム構造を作成する際には、まずフローの全体図を描くことが大切です。紙やテンプレートツールを活用して、セクションや質問の流れをビジュアル化することで、条件分岐がどのように機能するかを把握しやすくなります。これにより、エラーや設定ミスを防ぐことができます。
次に、セクションの数を適切に分割し、1つのセクション内で扱う質問を特定のテーマに絞ることが有効です。各セクションは短く簡潔にすることで、フォーム全体の見やすさを保ちながら、利用者の離脱率を低下させる効果が期待できます。
さらに、大規模で複雑な条件分岐を設定する場合、一度にすべてを設定しようとせず、段階的にテストしながら進めるのが効率的です。設定を進めるたびにプレビュー機能を活用し、正常に動作しているかを随時確認することで、効率よく高品質なフォームを作成できます。
Googleフォームでの条件分岐を使った活用方法
ここまでGoogleフォームの条件分岐の具体的な使い方や注意点などを紹介しました。ここまでの解説で条件分岐を設定したGoogleフォームの設定は可能です。
では、実際にGoogleフォームで条件分岐を活用するシーンにはどのようなものがあるのでしょうか?
ここからは条件分岐が役立つシーンでの活用方法を紹介します。
アンケート調査での条件分岐活用
Googleフォームの条件分岐機能は、アンケート調査において非常に効果的です。回答者の選択に基づき、関連性の高い質問のみを次に表示することで、回答者にとってストレスの少ない体験を提供できます。
この仕組みにより、無関係な質問を省きつつ正確なデータを収集可能です。
たとえば、製品使用経験を聞くアンケートの場合、「使用したことがある」と回答した方にのみ詳細な評価を尋ねる質問を設定することで、高品質なフィードバックが得られます。
イベント登録や申し込みフォームでのユースケース
イベント登録や申し込みフォームにおいても条件分岐機能は非常に役立ちます。参加形式や参加条件に応じた異なるセクションを表示することで、参加者が必要な入力のみを行えるようになります。
たとえば、オンライン参加と現地参加の選択肢を提供し、それぞれに異なる案内や質問(オンライン参加の場合は接続環境の確認、現地参加の場合は移動手段や宿泊情報の確認など)を表示する設定が可能です。
これにより、全体の登録フローがスムーズになるとともに、求めている情報が的確に収集できるようになります。
複数ページ構成フォームのデザイン
Googleフォームの条件分岐を利用すると、複数ページに分けたフォームデザインを直感的に構築できます。
このアプローチにより、回答者が段階的にフォームを進められるため、1ページに情報を詰め込むよりもわかりやすくなります。
たとえば、基本情報の入力を1ページ目に、選択によって分岐する質問を2ページ目以降に設定すると、構成が整理され、フォームの視覚的な負担が軽減します。さらに、セクション分けと条件分岐を組み合わせることで、回答者に応じたカスタマイズされた体験を提供することが可能です。
まとめ
Googleフォームの条件分岐機能を活用することで、回答者に無駄のないフォーム体験を提供できます。この機能を効果的に使うためには、まず明確な目的を定めることが重要です。
条件分岐では「ラジオボタン形式」や「プルダウン形式」を使い、ユーザーの回答によって特定の質問やセクションに誘導できます。
また、条件分岐を正しく設定することで、離脱率を低下させ、回答データの精度を高める結果が期待されます。
初めて利用する際には、小規模で簡単な構造のフォームから始め、設定エラーがないか必ずプレビューで確認することをおすすめします。これにより、意図した通りに条件分岐が動作するかどうかを事前にチェックできます。
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